なぜ痛くもないのに歯医者に行く必要あるの? その①

この疑問、誰しも1度は頭をよぎったことがあるのではないでしょうか。

この疑問に対して、科学的にお答えしましょう!

 

まず、大人の口の中には、300~700種類の細菌が生息していると言われています。また、「歯をよく磨く人で1000~2000億個」、「歯をあまり磨かない人や歯磨きの苦手な人では4000~6000億個」、「歯をほとんど磨かない人では1兆個」もの細菌がお口の中に住みついているとわかっています。ちなみに便(200gの場合)には2億個の細菌がいると言われており、便よりお口の中の方が圧倒的に多いことはよく知られています。この中には、虫歯や歯周病の原因になるもの、肺炎を引き起こすものなど様々います。これら細菌はあらゆる経路で体内に入りますが、その一つが唾液です。 

 

さて、みなさん日常的に唾液(ツバ)を飲み込みますが、唾液は1日どれくらい出るかご存知でしょうか? 1日約1~1.5L出ており、その多くを自然と飲み込んでいます。つまり、お口の中の細菌もそれらと一緒に体内に取り込まれているということです。もちろん、お口の中が不潔で細菌の数が多い人ほど、多くの細菌が体内に取り込まれてしまいます。これまでは、お口の中の細菌を取り込んでも胃酸によって分解されると考えられていましたが、最近の研究では歯周病菌は耐酸性であることがわかり、そのまま腸管に侵入することがわかりました。これが1つ目の理由です。

 

 

2つ目の理由については、次回お伝えします。キーワードは「50歳」です。お楽しみに。