「唾液の働きについて。」では、唾液の具体的な働きを紹介させていただきました。
たくさんの働きがある”唾液”、その唾液の量が減ってしまうと非常に多くの悪影響が発生してしまうのです。
では、なぜ唾液の量は減ってしまうのでしょうか。それにはいくつかの原因があります。
①加齢変化
加齢により、全身の水分量が減少したり、唾液を作る臓器(唾液腺)の機能が低下したり、ホルモンバランスが変化することによって唾液が出にくくなります。
②心理的要因
ストレスや精神的な緊張、更年期障害によって自律神経のバランスが崩れ減少します。
③薬の副作用
一部の薬には、唾液の分泌を抑える副作用をもったものがあります。
④全身的な疾患の影響
糖尿病や脱水、腎疾患などに伴い、体内の水分量が減ることで唾液の量も減ります。
⑤頭や首周りへの放射線照射
がん治療で行う放射線治療により、多量の放射線が唾液腺にあたると、唾液腺の萎縮・機能低下がおこり、作れる唾液の量が減ってしまいます。
上記のように、唾液が減る原因は多岐に渡り、また、原因が一つではない場合もあります。原因によっては、歯科医院での対応だけではなく医科かかりつけ医との連携が必要となります。
唾液の量を増やすマッサージをご存知でしょうか?これは、患者さん自身が気軽にできるケアです。目的は、機能の低下した唾液腺を刺激して、唾液の出る量を増やすことです。唾液腺は図のように大きく3つ、「耳下腺」「顎下腺」「舌下腺」があります。硬くなってコリのある筋肉をマッサージでほぐすのと同じように、唾液腺をマッサージして唾液の分泌を促します。
~唾液腺マッサージ~
①まずは耳下腺(耳周り)を指や手のひらで、円を描くようにやさしくマッサージします
②次に、親指で顎の下を軽く押し、そのまま奥から手前に優しくなぞってマッサージをします。(顎下腺~舌下腺にかけて)
①と②をそれぞれ10回程度、毎食前に行うことをオススメいたします。強く押してしまうと、かえって痛めてしまう可能性があるため、「やさしい力で行うこと」がポイントです。
唾液腺マッサージは唾液の分泌を促進してくれます。 是非お試し下さい!
お口の渇きでお悩みの方はまずは、当院スタッフまでお声がけください。一緒に原因を探し、治療を行いましょう。