みなさん、「睡眠時無呼吸症候群(すいみんじ むこきゅう しょうこうぐん)」ってご存知ですか?
2000年頃より、鉄道会社車掌の居眠り運転による操作ミスや高速バス運転手の居眠り運転による事故などでニュースやワイドショーなどでも取り上げられるようになりました。
「睡眠時無呼吸症候群」とは、睡眠時に呼吸しない状態が10秒以上続く状態を何度も繰り返すことです。実際に10秒の息止めをやってみると非常に苦しいことがわかるかと思いますが、これを睡眠時に無意識のうちに繰り返してしまうのです。
その結果、質の良い十分な睡眠をとることができず、
・日中に強い眠気を感じて、仕事などに集中できない
・だるさや倦怠感がある
・集中力の低下
・睡眠によるストレス緩和がうまくいかず、つねにイライラする
・夜中に何度も目覚める
・起床時に頭痛がある
などの症状がでてきます。これは、「睡眠時無呼吸症候群」の程度や患ってからの期間にも比例します。
さらに、近年の研究では、この「睡眠時無呼吸症候群」といわれる睡眠時のトラブルは様々な疾患にも悪影響することもわかってきており、
高血圧、不整脈、糖尿病、脳血管障害、心疾患、肥満との関連性が言われています。
では、どのような人が「睡眠時無呼吸症候群」になりやすいのでしょうか?
・肥満 喉周りに脂肪がつき、気道を狭めるため
・喫煙 喉に慢性的な炎症を引き起こし、腫れ、気道を狭めるため
・首が太い、舌が大きい、扁桃腺が大きい、顎が小さすぎるなどで気道がせまい
以上のような傾向があります。つまり、何らかの原因で気道が狭くなり、十分に呼吸ができなくなることが原因です。原因がわかっている場合には、その原因の除去が第一優先となりますが、補助的な治療法として睡眠時無呼吸症候群治療用のマウスピースを使用した治療方法もあります。このマウスピースは一般的なマウスピースとは異なり、特殊な形をしているため、歯科医院で型取りを行い、お口の中で何度か調整して製作します。医科からの紹介状がある場合には、この装置も保険適応(保険診療)にて製作・調整可能です。
良質な睡眠を得ることは身体的にも精神的にも健康的な日常を送る上で欠かせないものです。
歯科医院でも、その手助けをできるかもしれません! まずは、内科や耳鼻科などで検査をしていただくことが大切です。お一人で悩まずまずは相談してみましょう!