歯磨き粉の適切な使用量をご存知ですか?

歯磨き粉の適切な量を知っていますか?

 

歯磨きの際にほとんどの人が使用している歯磨剤(通称:歯磨き粉)。歯垢除去、ステイン除去、フッ素による虫歯予防、歯茎の引き締め作用など様々な効用があり、歯ブラシによるブラッシングの効果をより高めてくれます。

そんな歯磨剤ですが、実際どれくらいの量を塗布するといいかご存知でしょうか?

 

昨年フッ化物の量を基準とした歯磨剤の新しい適正使用量が発表されました。

適正使用量はおおよその年齢に応じて変わります。

 

①歯が生えてから2歳頃まで

この時期は乳歯の生えはじめから約8割の乳歯が生え揃っている時期です。この時期の適正使用量はフッ化物900~1000ppm配合の歯磨剤を「米粒程度」(約1~2mm程度)です。この時期は特につけすぎてしまっていることが多い時期でもありますので注意してください。お子様によっては、歯磨き粉自体が苦手、味が苦手、そもそも歯磨き自体が苦手などあるかと思います。その際の対応については個別にご相談ください。

 

②3~5歳頃

この時期は一般的に乳歯が全て生えそろい、歯磨きもお子様主体でやる始める時期かと思います。しかし、まだまだ保護者による仕上げ磨きは必須です。この時期の適正使用量はフッ化物900~1000ppm配合の歯磨剤を「グリーンピース程度」(5mm程度)となっています。

 

③6歳~成人(高齢者を含む)

永久歯が生えてくる6歳以降に関して大人と同じ基準となり、適正使用量はフッ化物1400~1500ppm配合の歯磨剤を「歯ブラシ全体」(1.5~2cm程度)です。市販の歯磨剤の中には発泡性の強いもの(泡立ちのよいもの)もあります。発泡性が強いと少し磨いただけでお口の中が泡だらけになってしまい、あたかも十分に磨いたかのように感じてしまいますので、要注意です。当院でおススメしている歯磨剤はいずれも発泡性の少ないもので、しっかりと歯磨きに集中できるようなものとなっております。

 

今回は歯磨き粉の使用量を中心に取り上げました。どうでしょう?適正なフッ化物濃度の歯磨剤を使用していましたか?多くつけすぎていませんでしょうか?たくさんつけるほど効果があるというものでもありません。まずはしっかりと「歯ブラシの毛で汚れを落とす!」ということが最も重要となり、歯磨剤はあくまでも補助的なものです。歯を磨いているのに虫歯になる、歯茎が腫れる、などある場合には、もしかするとブラッシングの方法自体が不十分な可能性もあります。ぜひ一度ご相談ください!